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第二次安倍内閣にメディアはどう対峙する

 衆議院選挙後の安倍第2次政権が現実味を帯びるや、朝日新聞の“宗旨替え”は素早かった。5年前は安倍政権批判の急先鋒だった朝日だが、9月の総裁選で安倍氏が勝利するや、いの一番でインタビューを掲載した。

「木村伊量・社長は財界人を交えて安倍さんと会談したり、政治部長も面会しているようです。以前のような険悪な関係ではない」(安倍氏側近)

 産経新聞は以前からの“安倍応援団”。毎日新聞も現在の安倍氏の政策秘書が毎日出身のため、関係は良好といわれる。意外なことに、「憲法改正」が社論の読売新聞、「財界第一」の日経新聞との関係が微妙だという。

「読売は財務省と近く、丹呉泰健・元事務次官を本社監査役に迎えている。財務省としては安倍氏の金融政策に難色を示しているし、経団連は安倍氏の評価を決めかねている。そうした勢力が安倍政権を危険視しているところがある。もしかしたら、安倍政権批判の口火を切るのは朝日ではなく、読売か日経かもしれません」(財務省中堅)(「週刊ポスト」平成24年12月21・28日号「安倍政権誕生で批判の口火切るのは朝日ではなく読売、日経か」)


 特別国会の首班指名選挙において、内閣総理大臣に指名される自民党の安倍晋三総裁に対し、メディアがどのような姿勢で臨むのか、われわれは注意深く見守り、場合によっては、行動を起こさねばならない。

 6年前の首相在任中、メディアがいかに劣悪な手法によって、安倍首相を攻撃したか――安倍氏はこう回顧する。「総理ブラ(下がり)のときには、5人連続、朝日の記者が聞くわけですよ。ちょっと異常でしょ? 7、8人来ているわけですから。ふつう各社1人ですよね? 7、8人来てて、次々質問させて、イライラさせよう、何とか私に失言させよう、ということ」「鳩山政権だって、菅政権だって、事務所費の問題なんか、半分ぐらい問題があるんじゃないの? この基準でいけば。だから、いいとは言いませんよ。フェアにやってもらいたい」。

 また、小川榮太郎氏は著書のなかで、安倍内閣の松岡利勝農水相(当時)の政治資金問題の関連記事を125件掲載した一方、民主党の小沢一郎代表(当時)の政治資金問題は14件のみ。安倍氏が推進した教育基本法改正については、反対派の記事70件に対し、賛成派記事は3件の掲載に止まった、とその偏向ぶりを強調する(小川榮太郎『約束の日――安倍晋三試論』〈幻冬舎、2012〉より)。

 第一次安倍内閣が断行した(1)国民投票法の制定(2)防衛庁の省昇格(3)教育基本法の改正という戦後の大改革に対し、メディアが中立的視座に立つことなく、それをただ否定的に報道したことは事実である。そして、安倍内閣への態度をもって、図らずも各紙のスタンスが明らかとなった。すなわち、朝日、毎日、日経、読売、産経の順に、戦後レジームに親和的であるということだ。情報の精度を認識したうえで、読者がそれを好んで手に取る週刊誌はともかく、その多くが隠れたイデオロギーを意識することなく、日常に据え置かれる新聞が多面性に欠けることは許されない。

 上記記事では、第一次安倍内閣に対する批判の急先鋒だった朝日、毎日が態度を軟化させ、日経、読売が硬化させているという。しかしながら、根本にある戦後レジームについて、朝日、毎日が安倍氏と認識を一にすることはありえない。それには終戦を凌ぐ衝撃を必要とするはずだ。
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「戦後レジームからの脱却」第二幕

 朝日新聞社は16日、第46回衆院総選挙の全300選挙区で投票を終えた有権者を対象に出口調査を実施した。調査の結果に基づき、各党の獲得議席を推計したところ、自民党は287〜317議席を獲得する模様で、単独過半数を確保することが確実な情勢となっている。公明党も29〜35議席と好調で、連立政権を組む自公両党の議席を合わせ、定数480の3分の2を上回る可能性が高い。

 09年の前回総選挙で308議席を得た民主党は惨敗の形勢で、50〜67議席にとどまる見込み。第三極では、維新が41〜58議席、みんなの党が15〜21議席と、一定の存在感を示したが、未来は7〜9議席と一けたにとどまり、党勢を大きく後退させることになりそうだ。

 野田内閣のメンバーでは、野田佳彦首相、岡田克也副総理、玄葉光一郎外相らが当選を確実にしているが、藤村修官房長官、樽床伸二総務相、田中真紀子文科相をはじめ、現職閣僚の多くが苦戦を強いられている。仙谷由人元官房長官は票が伸び悩み、菅直人前首相も接戦。

 自民は北陸、中国、四国など伝統的な保守地盤で圧勝の勢いとなっているだけでなく、前回すべての選挙区で民主党が当選した愛知、埼玉で圧勝するなど、大都市部でも順調に議席を確保する勢い。

 維新は、比例区では30台半ば以上の議席が見込まれ、民主党を上回る可能性が高い。しかし、選挙区では不振で、大阪府内でも複数の選挙区で自民候補と混戦に持ち込まれている。(平成24〈2012〉年12月16日付朝日新聞デジタル「自民300議席の勢い 民主50台も 朝日出口」)


 第46回衆議院議員総選挙の開票が行われているが、自民党が単独過半数を超える勢いで、自民党の安倍晋三総裁が次期国会の首班指名選挙において指名、内閣総理大臣に就任する見込みとなった。

 次期首相の安倍晋三総裁には、首相在任中に成し遂げた(1)国民投票法の制定(2)防衛庁の省昇格(3)教育基本法の改正の第二ステージを推し進めていただきたい。すなわち、(1)自主憲法の制定(2)国防軍への格上げと集団的自衛権の行使に関する解釈の変更(3)改正教育基本法に基づく実施・運用状況の確認と武士道教育の復活である。

 特に(1)自主憲法の制定という大命題において、日本維新の会と不毛な争いをするのは避けていただきたい。自民党は党是である現行憲法の改正を訴え、日本維新の会は憲法破棄を唱える。ハーグ陸戦条約の条約附属書「陸戦ノ法規慣例ニ関スル規則」の第43条に照らせば、日本国憲法の制定過程に瑕疵があることは明白で、無効とする日本維新の会の考えに分がある。しかし、一方で民主的手続きの重要性を評論家の櫻井よしこ氏は以下のとおり指摘している。

「事実上革命といってよい憲法破棄の手法で日本国らしい憲法を石原氏や平沼赳夫氏ら保守的な政治家が作ったと仮定する。それはそれでよいかもしれない。けれど、革命的な手法が許されるのであれば、石原氏ら保守的な政治家のあとに正反対の政治家が登場して、一大勢力を獲得して、またもや憲法を破棄したらどうなるか。その可能性が絶対にないと言えないのである。であれば、どれほど面倒でも民主主義の手続きを踏むのがよいのではないか」(『週刊新潮』 平成24〈2012〉年11月8日号「憲法改正、保守は大同につけ」より)

 日本維新の会が行おうとしているのは、ハーグ陸戦条約の条約附属書「陸戦ノ法規慣例ニ関スル規則」の第43条違反による無効化であるが、反対に占領終了後60年を経ての無効化に瑕疵を訴える者がいないとも限らない。櫻井氏はこの点を的確に捉えているが、根っこは現行憲法の否定で一致していると説く。その手法に違いはあれど、目指すは「精神的占領からの脱却」だ。手法という小異にこだわることなく、大同の目的のために、力を注いでもらいたい。

 振り返れば、私が政治における対立軸を自覚したのは、忘れもしない平成19(2007)年9月12日であった。安倍総理(当時)は自らの体調不良を理由に職を辞したにもかかわらず、「麻生クーデター説」なるものが囁かれた。それは後に誤報と判明し、安倍氏は麻生太郎幹事長(当時)を総裁に推していたこともわかった。彼らは故中川昭一元財務・金融相とともに、互いを盟友と呼び合う仲だったのだ。それは政策の一致、すなわち「戦後レジームからの脱却」である。その第二幕が幕を開けた。
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プロフィール

オーデーベース

Author:オーデーベース
 顔と名前をお見せするその日のために、鄙見を認(したた)めてまいります。市政か、県政か、あるいは国政かわかりませんが、愛する日本と故郷のために勇往邁進することをお誓い申し上げます。

 人ひとりにできることは限られております。あるいは遺産も功績も何ら残せずに終えてしまうかもしれません。ただ、あのころの先人はよくやったと後世に云われたとき、その十把一絡げにされた先人のひとりにでもなれたのなら、それは大変喜ばしいことであります。子孫に少しばかりはわれわれを顧みてもらいたいなどというおこがましい希望はだれにでも起こりうるのではないでしょうか。それは、おおいに欲深い願望なのかもしれません。しかし、先祖を回顧していないわれわれだけが回顧されようなどという考えそれこそがおこがましいものであるにちがいありません。

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