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与謝野氏主導ではとても“たちあがれ”ない

 たちあがれ日本の与謝野共同代表は、鳩山邦夫・元総務大臣と会談し、新たな保守勢力の結集を目指し、国会でともに活動したいとして、衆議院でつくる会派に入るよう呼びかけたのに対し、鳩山氏は、前向きに検討する考えを示しました。

 会談で、たちあがれ日本の与謝野共同代表は、新たな保守勢力の結集を目指し、国会でともに活動したいとして、衆議院でつくる会派に入るよう呼びかけました。そのうえで与謝野氏は、「採決の賛否が別々であってもかまわない」と述べました。これに対し鳩山氏は、「今は無所属で活動しているが、私にもいろいろな仲間がいる。1週間程度、検討して返事をしたい」と述べました。会談のあと、鳩山氏はNHKの取材に対して「与謝野氏とは長いつきあいで、信頼している。提案を真剣に検討したい」と述べ、前向きに検討する考えを示しました。たちあがれ日本は15日、新党改革と参議院で統一会派を組むことでも合意しています。(16日付NHK「鳩山邦夫氏に会派入り要請」)


 「たちあがれ日本」の共同代表を務める与謝野馨元財務相は16日、無所属の鳩山邦夫元総務相と会談し、会派入りを打診した。与謝野氏と邦夫氏とは自民党時代から親しい間柄にあったが、邦夫氏が兄の鳩山由紀夫前首相とともに、実母から多額の贈与を受けていたことなどにより、たちあがれ日本のチャーター・メンバーから外れた経緯がある。また、同党は昨日、舛添要一前厚生労働相率いる新党改革と参議院で統一会派を結成することで合意したばかりで、今回の打診もこうした多数派工作の一環とみられている。

 しかし、これで「新たな保守勢力の結集」となるのだろうか。国家観や歴史観の異なる邦夫氏や舛添氏と連携するよりも、安倍晋三元首相や古屋圭司元経済産業副相、稲田朋美衆院議員らと団結することの方が先でないか。離党組は何のために自民党を飛び出したのかをもう一度よく考えてみるべきだ。このままでは、たちあがれ日本は第二自民党へと化すだけである。そんな新党ならもういらない。

 ■与謝野氏こそ“逃げの政治”

 どの党も無機的な文字の羅列、放漫な支出が際立つマニフェストであったが、たちあがれ日本のマニフェストとてその例外とはならなかった。たちあがれ日本のマニフェスト「政策宣言2010」には、「医療・介護・保育分野で300万人の新規雇用を」と題して、「新規財源を確保して賃上げ」「10兆円規模の『雇用移動円滑化基金』を創設」と書かれているが、この政策の立案者である与謝野馨元財務相は、ついこの前まで経済閣僚を務めていた人物である。それをいまさら恥ずかしげもなく、掲げてくることに不愉快な気持ちでいっぱいである。

「『消費税を上げるのはまだ早い。まず無駄撲滅、脱官僚をやってから。』というのは、逃げの政治」

 これも政策宣言2010に記されている一文であるが、これまでの発言やスタンスから推測するに、与謝野氏の強い意向で盛り込まれたものといってよかろう。「逃げの政治」の主語に当たる二重カッコ内は、みんなの党代表の渡辺喜美元行政改革担当相の持論である。たしかに、ムダの削減は決して終わることのない永遠の課題であり、それを待ってからしか消費税の議論ができないのだとすれば、税制改革は進まない。しかしながら、税収不足にあるいまだからこそ削れるムダがあるのもたしかだ。それを「逃げの政治」とは笑止千万。消費税増税にのみ頼り、行政改革を渋る与謝野氏の官僚的姿勢こそがまさに「逃げの政治」である。

 自民党の政調会長として推し進めた人権擁護法案、A級戦犯分祀論――これらはたちあがれ日本の政策宣言2010で明確に否定されたため、不問に付したいと思ったが、得意分野であるはずの経済財政政策でもこの通りではがっかりだ。また、与謝野氏が元プロ野球選手や元衆院議員を擁立したばかりに、コアな保守層の失望を招いてしまった。与謝野氏ではとても「たちあがれ」ない。

 ■誤解招いた園田氏の対応

 与謝野氏が連れてきた園田博之元官房副長官の尖閣諸島に対する見識も問題であった。たちあがれ日本は3日、比例代表候補の社会福祉法人理事長・足高慶宣氏が尖閣諸島(沖縄県石垣市)に許可なく上陸しようとしたとして、同氏を除名処分とした。大正島を除く尖閣諸島は私有地であるため、許可なく立ち入れば、軽犯罪法や船舶安全航行法に抵触する可能性がある。その点をもって、足高氏を諌めたことは正しい。だが、園田氏はこう続けた。「売名行為であり、外交上の問題になる」。だが、歴代内閣や現政府でさえ「尖閣に日本の領土問題はない」(5月28日)としている。つまり、ことの本質は国内法との関係であり、外交云々ではないのである。園田氏の認識は1992(平成4)年に中国が制定した領海法に法(のっと)ったもので、看過しがたい不見識である。

 それでも、私はたちあがれ日本を推す。平沼氏がまとめたとみられる後半のマニフェストには、随所に「らしさ」が光っていたからだ。自主憲法の制定や自主防衛体制の構築といった平沼氏の従来の主張に加えて、外国人による不正な干渉を防ぐ「外国人ロビー登録法」の制定や不法在留外国人対策、国籍取得要件、永住権付与の厳格化の記述があった。自民党とは異なる御旗を立てる意義は、このような政策を掲げることにあるはずだ。
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新党の経済財政政策

 平沼赳夫元経済産業相(70)や与謝野馨元財務相(71)らが10日、都内のホテルで記者会見を開き、新党「たちあがれ日本(にっぽん)」の結党を正式に発表した。平沼氏が代表、与謝野氏は共同代表に就任。平沼氏は「政治生命のすべてをかけて、尊い国のために汗をかいていかねばならない思いで立ち上がった」と述べ、(1)打倒民主党(2)日本復活(3)政界再編-を「使命」として取り組むことを表明した。

 メンバーは平沼、与謝野両氏のほか、前自民党幹事長代理の園田博之衆院議員(68)、元運輸相の藤井孝男参院議員(67)、中川義雄参院議員(72)。「応援団長」として石原慎太郎東京都知事(77)も記者会見に同席した。

 綱領では、(1)自主憲法制定(2)信頼される行政の実現(3)財源に裏打ちされた持続可能な社会保障制度と経済成長力強化-などを掲げた。政策では「消費税収」による社会保障制度の強化を示し、外国人参政権、選択的夫婦別姓に「断固反対を貫く」としている。(10日付産経新聞「『たちあがれ日本』結党 打倒民主で政界再編 平沼代表ら5議員」より)


 昨日発足した新党「たちあがれ日本」の綱領には、「誇りある日本の文化と伝統、豊かな自然に育まれた国土と環境、国民の生命・財産を守り、国際社会の一員としての責任を果たすため、自主憲法制定を目指す」ことが明記され、文化と伝統の保守に加えて、平沼赳夫元経済産業相の悲願である自主憲法の制定も入った。新党に参加する参院議員の藤井孝男元運輸相は以前、新党のスローガンを「日本が危ない」だと明かしてくれたが、果たして結党趣旨のいの一番に「いま、日本があぶない」が挙がった。これは、昨年急逝した中川昭一元財務・金融相のいわば「遺言」のようなもので、中川氏と親しかった平沼氏らが今後もその遺志を引き継いでいくものとみられる。自民党の一部議員とともに応援させていただきたい。

 同時に発表された結党趣旨には、「独裁的な民主党が両院で過半数をとれば、外国人参政権や夫婦別姓をはじめ国民生活の根幹をおかしくする政策が密室で決められていってしまう」と民主党が進める永住外国人への地方参政権付与や選択的夫婦別姓制度の導入にも明確に反対していく姿勢を打ち出した。ところが、これまで新聞をはじめとするメディアは、この新党の明確な方針に頑なに目を瞑っている。いまだに新党の本質を無視した報道に終始するメディアも多い。朝日、毎日両紙もさることながら、昨日放送されたTBS系列「報道特集」は特にひどかった。新党のキーマンは、園田博之元官房副長官だとしたり、民主党との連携を探っているとしたりと信じられない事実誤認が多々見られた。なぜマスコミ各社は、この新党をここまで貶(けな)し、事実を伝えようとしないのか怒りに震える心地だ。平沼氏が民主党と連携するような卑しいことをしでかすことは絶対ない。むしろ、当初は新党に与謝野馨元財務相や園田氏が加わることに難色を示していたぐらいであり、その平沼氏がより遠い民主党などと組むはずがない。組めるはずがない。マスコミは、「政局より政策」の報道を心がけていただきたい。

 「増税も視野に入れ、経済対策と財政再建を車の両輪として取り組んでいく」――こう話した平沼氏は2011(平成23)年度までに達成するとしてきたプライマリー・バランス(基礎的財政収支)の黒字化目標を先延ばしして、経済対策を優先するよう訴えてきた財政出動派だ。古くは田中角栄元首相から現政権では亀井静香郵政改革・金融相までいる。小泉純一郎政権下で推し進められた構造改革では、公共事業が抑制されるなど冷遇された野中広務元官房長官や古賀誠自民党前選挙対策委員長らもこの主張である。最近の自民党でいうと、麻生太郎内閣で大規模な経済対策を取りまとめた麻生氏と中川氏が有名だろうか。

 一方、同内閣で経済財政担当相(のち財務相)を務めた与謝野馨氏は、消費税増税による財政再建を訴える財政タカ派(財政再建派)の代表格だ。当時は世界同時不況の渦中にあったため、反対こそしなかったものの、大規模な経済対策には常に慎重な姿勢を取っていた。経済財政政策においては、むしろ自民党総裁・谷垣禎一元財務相と近い。だが、不況時には大規模な財政出動を躊躇(ためら)ってはならない、というのが国民のコンセンサスだろう。財政再建ありきで景気が低迷しても、「知らんぷり」ではそれこそ本当に国家が転覆してしまう。麻生首相が主導した定額給付金(定額減税は福田康夫内閣から検討)を含む補正予算の断行に一定の評価をおく由である。

 小泉内閣では、「在任中は消費税率を引き上げない」と首相自らが明言しておきながら、一方で、2011(平成23)年度までにプライマリー・バランスの黒字化を達成する目標を掲げるなど、いわば増税を先送りして、金融政策や規制緩和による経済成長路線を優先する上げ潮路線を敷いてきた。その勢いは、2007(平成19)年に安倍晋三内閣が崩壊すると、一気にトーンダウンし、福田内閣以降は増税による財政再建を訴える谷垣、与謝野両氏らの主張する財政タカ派路線に焦点が当たるようになった。

 その与謝野氏と平沼氏がこの度、組もうというのである。「借金で国が回らなくなる」などととかく財政問題が騒がれがちな日本だが、多額の外貨準備高や米国債などの世界一の債権と現状抱えている債務とを比較すれば、財務省やメディアが取り上げるほどの危機ではない、そう平沼氏は主張する。まったくもって同感だ。日本は、外国から多額の借金をしているわけではなく、大半は日本の銀行や日本の企業からの借金だ。加えて、国家と国民双方の信用力が強固な日本において、財政が破綻することはまずありえない。もちろん、不況時の出費に備える意味でも、あるいは財政の硬直化を脱するためにも、プライマリー・バランスの黒字化は果たさなければならない課題であるが、マスコミが煽るからこそ危うくなり、それに国民が扇動されるからこそ破綻するという「からくり」を知っておく必要もあるだろう。

 財政出動派と緊縮財政派、増税派と反対派、水と油の合流といってもいいすぎではないぐらいだ。もちろん、「経済対策と財政再建を車の両輪」としているようにすべてが矛盾するわけではない。が、たしかに距離は遠い。平沼氏が代表を務める新党が「将来的な消費税率引き上げ」に言及している以上、平沼氏は増税容認路線に舵を切ることになるのだろう。だが、増税は短期的には消費や家計を冷え込ませ、かえって減収を引き起こしかねない。消費税率が3%から5%に上がった1998(平成11)年度の消費税収はたしかに増えはしたものの、法人・所得税収はいずれも税収減、国税全体の税収としては約5兆円の減収となっている。増税すれば税収が増えるというのは、必ずしもその通りではないのだ。「それでも……」というのなら、与謝野氏よ、もっときちんと道筋を説明していただけないだろうか。

 むしろ、新党には景気回復やデフレ脱却に向けて、短期的には法人税減税や規制緩和、中・長期的には科学技術の振興や技術革新(イノベーション)の創出に向けた投資などに注いでほしい。そして、税制の抜本的見直しなど税全体の議論をしていただきたい。所得税や法人税を減税する一方で、相続税、贈与税に対する引き締めを行い、経済を動かす。民主党の主張する租税特別措置の3割廃止に堂々反対を主張すればよい。労働者が減りゆき、いつぞや消費税の増税が不可避になろうが、いま焦って慌ててまとめるような問題ではないはずだ。風邪治りきらぬいまは、景気回復、経済成長を主に位置づけ、増税論は議論にとどめてほしいと願う。

“たちあがれ日本”に残る一抹の不安

 無所属の平沼赳夫元経済産業相や、自民党に離党届を提出した与謝野馨元財務相らが10日の結成を目指す新党の党名は、「たちあがれ日本」となることが分かった。平沼氏が7日昼、都内で記者団に明らかにした。

 また、自民党の中川義雄参院議員は同日午後、所属する同党伊吹派会長の伊吹文明元幹事長と都内で会談し、「平沼新党に行く前提で行動している」と述べ、新党に参加する意向を伝えた。この後、中川氏は党本部で大島理森幹事長に会い、離党届を提出した。

 結党時メンバーには平沼、与謝野両氏のほか、自民党に離党届を出した園田博之前幹事長代理、自民党参院議員の藤井孝男元運輸相が固まっている。中川氏も参加することで、新党は政党要件である国会議員5人を確保して発足する見通しとなった。(7日付時事通信「新党名は『たちあがれ日本』=中川義氏も自民離党届、5人確保」)


 ここ数日、メディアを賑わしている「平沼新党」の政党名が「たちあがれ日本」になる見通しとなった。政党名(または個人名)を記入して投票する参院選比例区に候補者を擁立するため、有権者にわかりやすく、投票時に記入しやすい党名を検討したものとみられる。これは石原慎太郎東京都知事の発案だそうだが、「たちすくみ」がちな日本人に向けられたメッセージ性は十分で、石原氏の「日本よ、しっかりしろ」という強い思いも垣間見える。少なくとも候補に挙がった「すすめ日本」「まもれ日本」よりかはしっくりくる。決して笑わない。

 発足時のメンバーもほぼ固まった。一時、検討されていた平沼赳夫元経済産業相、与謝野馨元財務相の共同代表体制は見送られ、代表には平沼氏のみが就任する運びとなった。当初、報道された「与謝野・平沼新党」という呼称も次第に影を潜め、新党は平沼氏を中心にまとまっていく色が日に日に濃くなりつつある。2008(平成20)年の自民党総裁選で多くの票を集め、これまで一定の人望があるとされてきた与謝野氏だが、その熱烈な支持者であったはずの後藤田正純衆院議員など自民党の若手から同調するものはついぞ現れなかった。それに比べて、平沼氏のもとには、先の衆院選でともに闘った「平沼グループ」や所属会派「国益と国民の生活を守る会」などまだまだ集まる見込みがある。今回の新党立ち上げは、平沼氏が力を発揮したものとみるのが妥当だろう。

 そのほか園田博之元官房副長官と藤井孝男元運輸相に加えて、中川義雄元内閣府副相の参加も決まった。中川氏といえば、故中川一郎元農水相の弟、昨年亡くなった中川昭一元財務・金融相の叔父に当たる生粋の保守政治家だ。国益重視の姿勢で知られ、2005(平成17)年の郵政国会では、民営化に反対するなど平沼氏との考えも近い。参院選に同党から出馬予定の中山成彬元国土交通相だけでなく、夫人の中山恭子元少子化・拉致問題担当相の参加も叶えばこの上なかったが、「新党旗揚げ後、第2弾、3弾として、小泉龍司衆院議員や自分にも声がかかり、さらに人数を増やしていくことになるだろう」と述べた無所属の城内実衆院議員や自民党の政策グループ「のぞみ」の参加もまだまだありうる。たちあがれ日本が真の保守政党として船出しえなかったことは残念であるが、数年後には浄化されるものと期待して応援していきたい。

 また、メディアのあちらこちらで取り沙汰される舛添要一前厚労相の新党参加はありえない。能弁な演説やその風貌からとかく「次期総裁」「首相にふさわしい人No.1」などともて囃(はや)される舛添氏だが、平沼氏とは政策的に遠い。というよりも、そもそも自民党との距離が遠い。舛添氏は外交・安全保障に精通している自民党の象徴と見られがちだが、自民党が反対する永住外国人への地方参政権付与に前向きな点やいまだに自虐史観に苛(さいな)まれている点など本来の自民党ならとても居られない政治家だ。後者につおいては、防衛通の保守派、ないし強硬派と勘違いされている石破茂前農水相と同じである。このような人物が平沼氏の同志となれるはずがない。政治家の主張や性格を少しでも知っていれば、こんな下世話な記事は出てこないはずだ。このようなことを調べもせず、ただただ週刊誌のような「ネタ」を書くことに終始する新聞記者は本当に情けない。

 新党参加者の5人目か、と噂された自民党の鴻池祥肇元官房副長官は、インターネット上のミニブログサービス「Twitter」に「与謝野氏はよう知らん。『保守』が薄まってしまうのでは」(6日)「与謝野・平沼新党。『参加しない!』と言ってるのに、まだしつこく聞かれるな。ご両人の政策思想が違うしね。めざす国家像に隔たりがありすぎる。そんなツートップの新党には行けんね。ワシの政治を志した原点は『保守』。与謝野氏、園田氏とは違うんや」(7日)と書き込むなど与謝野、園田両氏の新党参加に不快感を表明し、自身の参加を見送っている。鴻池氏のおっしゃるとおり、両氏の参加によって新党の「『保守』が薄まってしまう」のは必至で、まったくもって同感だ。他方、平沼氏にしてみれば、参院民主の単独過半数獲得を阻むことが当面の目標であり、そのためにはできるだけ大きな「数の力」を得ておきたかったというのは痛いほどわかる。今は少し保守色は控えておいて、多くを取り込みたいと考えた平沼氏の決断を尊重したいが、やはり正論を吐いているのは鴻池氏であろう。というのも、5日付の時事通信の記事「理念・政策、方向性が課題=対極の与謝野、平沼氏-新党構想」や4日付の毎日新聞の社説の「今のままでは『みんなの党・シニア版』といった印象」といった平沼氏には似つかわしくない皮肉がマスコミを中心に囁かれ始めているのである。

 はっきりさせておくが、平沼氏ほど理念や国家観がしっかりした政治家は日本にいない。平沼氏は、日本の歴史、文化、伝統を大事にする稀有な政治家だ。「文化、伝統を大事にする」とは、何も神社や寺、歌舞伎ばかりを保護せよ、鑑賞せよというのではない。旧(ふる)きよき日本を残そうというものだ。「ご近所付き合い」や「お裾分け」、不貞や不倫を卑しむ貞操観念がそのひとつである。自己を抑制した「譲り合い」もまたそうである。平沼氏のいう保守とは、こういった「ありし日の日本」を大切にしようという考え方そのものである。その平沼氏にこのような批判が寄せられるのも、つまるところ与謝野、園田両氏への配慮からである。かねてから保守政党の結成を模索してきた平沼氏としても、できることなら与謝野氏や園田氏のような不純物は取り除きたかったと思っていることだろう。が、数が足りなければ、「小政党」と罵られ、逆に数を集めると、理念がぼけると非難される――まさに苦渋の決断だった。とはいえ、どちらもバッシングという結果は同じである。だったらば……と思ってしまうのは私だけであるまい。

 批判は、理念や国家観の齟齬にとどまらない。国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は「平沼氏は郵政民営化反対と消費税上げ反対で私と同一歩調をとり、積極財政派でもあった。与謝野氏と逆に近い立場だ。2人が手を組んで私はキョトンとしている」と述べている。この指摘も残念ながらもっともだ。財政出動と財政規律は必ずしも矛盾しない。どちらも必要であり重要だ。しかし、平沼氏と与謝野氏は、本来なら無理して共闘しない相手であることも否めぬ事実である。与謝野氏のための希釈――たちあがれ日本に一抹の不安が残るゆえんである。

いざ、平沼新党

 無所属の平沼赳夫・元経済産業相は1日、来週中にも新党を結成する意向を固めた。

 民主、自民の2大政党に飽き足らない、保守系の有権者の支持を集め、夏の参院選で民主党の単独過半数を阻止し、選挙後の政局で「第3極」としてキャスチングボートを握る狙いがある。関係者によると、新党には既に現職国会議員5人が参加の意向を示しているという。

 平沼氏は周囲に「本当は3月中にと思っていたが、今月上旬には結成したい」と語っており、具体的手続きに着手した模様だ。この時期に旗揚げするのは、参院選での政治団体の名称保護規定の締め切りが迫っていることや、政党要件を満たす国会議員5人のメドが立ったためと見られる。

 平沼氏は2005年、郵政民営化に反対して自民党を離党した。昨年の衆院選直前、保守系無所属の「平沼グループ」を結成し、自身を含め3人が当選した。同グループは衆院選で、〈1〉自主憲法制定〈2〉北朝鮮による拉致問題の早期解決〈3〉郵政民営化の弊害の排除――などを盛り込んだ政策綱領を掲げた。平沼氏が旗揚げする新党でも、自主憲法制定や、安全保障、教育、中長期的な財政再建などを重視した政策を打ち立てる方針だ。

 3月に自民党を離党した鳩山邦夫・元総務相や、離党・政界再編を視野に入れる与謝野馨・元財務相、与謝野氏に近い園田博之・元官房副長官、衆参両院で自民党と統一会派を組む改革クラブ所属議員らとの連携も検討。また、平沼グループ所属の小泉龍司、城内実両衆院議員が、新党旗揚げ後に合流する構想もあり、新党所属の国会議員が参院選前に5人を上回る可能性もある。夏の参院選でも候補を擁立する方針だ。(2日付読売新聞「『平沼新党』来週にも、鳩山邦夫氏などと連携探る」より)


 いよいよである。早ければ、来週中にも真の保守集団が誕生する。平沼赳夫元経済産業相が保守系新党の結成に向けて動き出したのだ。

 平沼氏は昨年、月刊誌に「私が期待を寄せている自民党の政治家は、衆議院では古屋圭司氏と稲田朋美氏。参議院では衛藤晟一氏、西田昌司氏。さらには参議院に戻った重鎮の藤井孝男氏たちだ」(「正論」12月号「保守再興へわが闘争は続く―日本の未来に禍根を残さぬために。第三の流れに結集せよ!」より)と記していた。ここに挙げられている顔ぶれからすると、藤井孝男元運輸相の名前は少々意外の感があるが、今回の新党に合流する見込みは高いと予想される。

 また、マスコミで盛んに取り沙汰されている鳩山邦夫元総務相、与謝野馨元財務相らとの連携も民主主義に必要な「数の力」の観点からは賛成だが、両氏と平沼氏との間には経済政策や人権擁護法案への対応など政策的な隔たりがある。もちろん、平沼氏が代表を務めているうちは心配なかろうが、中・長期的なことも踏まえ、「〈1〉自主憲法制定〈2〉北朝鮮による拉致問題の早期解決〈3〉郵政民営化の弊害の排除――などを盛り込んだ政策綱領」を絶対に譲らぬ政策方針としていただきたい。というのも、自主憲法の制定を党是としてきた自民党にも、数名の護憲論者がいるというからだ。手段でしかない「数の力」に頼るあまり、目的を形骸化させてはならない。

 「〈2〉北朝鮮による拉致問題の早期解決」もそうである。安倍晋三政権下では、「拉致問題対策本部」を設置し、経済制裁を実施してきたが、拉致被害者の帰国や真相の究明は果たされなかった。政権が民主党に移行すると、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するために行動する議員連盟(拉致議連)」の会長代行だった中井洽国家公安委員長を拉致問題担当相に任命し、新「拉致問題対策本部」を設置するなど一応形だけは刷新してみせたが、当初掲げていた情報収集や圧力の強化は現在まで進んでいない。それどころか、自民党政権で拉致問題解決の3要件であった「被害者の安全確保と帰国」「拉致事件の真相究明」「実行犯の引き渡し」のうち、「実行犯の引き渡し」を削除してしまう。これは閣内にいる菅直人財務相、千葉景子法相への配慮とみるべきだろう。この2人は拉致被害者・横田めぐみさん拉致の実行犯である辛光洙(シン・ガンス)元死刑囚の釈放嘆願書に署名していた2人である。鳩山由紀夫首相も「過去のことに対して私はいま、2人の大臣に問うことを考えていない」と就任会見で述べるなど両氏の過去の失態は不問に付す考えだ。

 小沢一郎幹事長に至っては、韓国民主党代表との会談で、「拉致問題解決に束縛を受けず、日朝関係改善に結論を出さなければならない」と語るなど拉致問題に無関心であるばかりでなく、まるで邪魔物扱いである。望まずに連れて行かれ、どれほど耐え難い生活を強いられてきたか、小沢氏は考えたことはないのだろうか。鳩山内閣、あるいは倒閣後も続く民主党政権というものは、みなこの次第だろう。拉致問題なんかこれっぽっちも考えない彼らに日本を守ることはできない。「平沼新党」は党是として「〈2〉北朝鮮による拉致問題の早期解決」を粘り強く訴え続けてほしい。

 平沼氏が掲げる「〈3〉郵政民営化の弊害の排除」は、同じく郵政民営化に反対した亀井静香郵政改革・金融相の主張する「ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の資金運用改革案」とは異なる。亀井氏の改革案は、郵便貯金の1人当たり預入限度額を現在の1000万円からの2000万円に、簡易保険の加入限度額も1000万円から2500万円に上げ、その資金を海外の社会基盤整備や国内の公共施設建設などに投融資する計画だという。こうなると、かつて非効率な事業を生み出し、批判された財政投融資を想起せずにはいられない。この改革案では自民党政権下で見直された財投をそれ以前の財投に戻すことになりかねない。行き過ぎた揺り戻しは行き過ぎた改革と同じく悪い。郵政改革相の地位を利用して、小泉純一郎元首相への私怨(しえん)を晴らすのだけはやめていただきたい。

 一方、平沼氏のいう「〈3〉郵政民営化の弊害の排除」とは、「親方日の丸体質」を拭い去る職員の意識改革であり、ニュージーランドで起こった金融資産の外資流出の危険性の排除である。特に後者はアメリカが「年次改革要望書」で再三要求してきた真のねらいであると平沼氏は警鐘を鳴らす。もっともだ。平沼氏は郵政民営化に反対なのではない。当時の小泉首相が掲げた郵政民営化案に反対したのである。拙速な議論の進行と議会制民主主義を無視した強権的な手法に抵抗したのである。全国郵便局長会や郵政グループ労働組合の主張に乗っかったわけでもなければ、郵政族でもない。真に国益と国民益を考えてのことである。平沼氏をはじめ「平沼新党」参加諸氏には、あらゆるおかしな流れを断ち切るために、そして自立した品格ある文化立国の建設に向けて、日本を力強く推し進めていただきたい。
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オーデーベース

Author:オーデーベース
 顔と名前をお見せするその日のために、鄙見を認(したた)めてまいります。市政か、県政か、あるいは国政かわかりませんが、愛する日本と故郷のために勇往邁進することをお誓い申し上げます。

 人ひとりにできることは限られております。あるいは遺産も功績も何ら残せずに終えてしまうかもしれません。ただ、あのころの先人はよくやったと後世に云われたとき、その十把一絡げにされた先人のひとりにでもなれたのなら、それは大変喜ばしいことであります。子孫に少しばかりはわれわれを顧みてもらいたいなどというおこがましい希望はだれにでも起こりうるのではないでしょうか。それは、おおいに欲深い願望なのかもしれません。しかし、先祖を回顧していないわれわれだけが回顧されようなどという考えそれこそがおこがましいものであるにちがいありません。

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