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衆参同時選挙で信を問え

 鳩山由紀夫首相は2日、民主党の衆参両院議員総会で「職を引かせていただく」と述べ、正式に辞意を表明した。また、小沢一郎幹事長も辞任することを明らかにした。

 鳩山首相は冒頭、「国民の皆さん、本当にありがとうございました」「国民の(政権交代の)判断は決して間違っていなかった」と所感を述べた後、普天間問題や政治とカネの問題を上げ「私自身も職を引かせていただく」と述べ、辞意を明らかにした。

 鳩山首相は普天間問題で米軍基地の沖縄県外移転への意欲を振り返る際、目をうるませる一幕もあった。(2日付産経新聞「鳩山首相が辞意を正式表明『職を引かせていただく』 小沢氏も辞任」)


 民主党はかつて、安倍晋三、福田康夫両首相の相次ぐ辞任をどのように批判したか。「投げ出し」「放り出し」――あれほど騒ぎ立てたではなかったか。たしかに、福田氏は選挙のために身を引いたのかもしれない。しかし、安倍氏には潰瘍性大腸炎の悪化というやむをえない事情が作用していた。月刊誌「文藝春秋」(文藝春秋社)2008年2月号に掲載された手記「わが告白―総理辞任の真相」をお読みになられたであろうか。私は出先で拝読したのだが、衆目を憚らず、涙を浮かべて読み終えた。崇高な信念あり。壮大な志あり。しかし、いかんせん体が保たなかった……。さぞ無念だったろう、と。

 鳩山由紀夫首相は2日に開かれた民主党両院議員総会で、辞意を表明した。福田氏の轍を踏んだといってよかろう。とはいえ、なぜ自分が辞めさせられなければならなかったか、いまだに納得できないでいるのでないか。「最低でも県外」という当初の公約こそ裏切ったものの、先月28日に発表された「日米共同宣言」では、普天間移設を何とかつないでみせた。この1ヶ月でやれるだけのことはやったというのが率直なところだろう。約束を反故にしたことを咎められはしても、社民党の連立離脱によって自分が引きずり降ろされるとは……。自民党を離党した田村耕太郎参院議員が民主党入りし、所属会派「民主党・新緑風会・国民新・日本」が参議院で過半数を確保した2月には、社民党がこれ以上ごねれば、「社民はいらぬ」という声さえ聞かれていたというのに……。

 また、鳩山氏が所属議員に辞意を説明するなかで、小沢一郎幹事長に辞任を求めたことは特筆すべきだ。普天間基地移設問題と並ぶ二大懸案であった「政治とカネ」は、政権末期になると、「小沢問題」の様相を呈していた。国民の間では、鳩山氏より小沢氏の方が悪質で、より大きな問題だと認識されている。なのに、なぜ自分だけが身を引かねばならぬのか。一方の小沢氏としては、鳩山氏が辞任するなら当然、自分も身を引くつもりでいただろうが、「促されての辞任」はできれば避けたかったのではないか。鳩山氏はそれをあえてやってのけたのだから、小沢氏への不満や不信は相当なものだったと予想される。

 「55年体制」が崩壊し、非自民政権が樹立したあと、わが国は混迷に見舞われた。細川護熙、羽田孜両内閣はいずれも短命に終わり、バブル崩壊後の不況に陥っていた日本に政治空白を作ったのである。そして今回、後任に菅直人財務相が座るつもりなら、鳩山氏が辞めた意味はまったくない。統一した外交・安保政策や経済成長戦略がない民主党が政権を握る限り、さらなる空白を生むだけだからである。それゆえ、すみやかに衆議院を解散し、国民の信を問う――唯一にして最善の途はこれしかない。吉田茂首相の「バカヤロー解散」で知られる第26回衆議院議員総選挙は、前回の総選挙から半年を経ずして行われた。昨夏の総選挙からすでに9ヶ月が経過している。
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沖縄を弄んだ責任は重い

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、岡田克也外相は26日にルース駐日米大使と会談し、移設先をめぐる対米交渉に入る。政府は米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市)陸上部に600メートル級のヘリ離着陸帯(ヘリパッド)を建設する一方で、普天間飛行場の基地機能の一部を鹿児島県・徳之島や九州地方の自衛隊基地に分散する案を軸に米側の反応を探る方針だ。

 沖縄県との調整も並行して本格化させる。北沢俊美防衛相は25日、同県議会の高嶺善伸議長と会談した。26日午前には仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事に会い、政府の検討状況を説明する。普天間の機能を5割以上沖縄から県外に移設する方針を示すことで、県側の理解を求めたい考えだ。

 政府は23日、鳩山由紀夫首相も加わった関係閣僚協議で、岡田外相が対米交渉に当たることを確認した。外相は28日から米国、カナダを訪問。クリントン国務長官、ゲーツ国防長官に対し、陸上案のほか米軍ホワイトビーチ(うるま市)沖合の埋め立て案を検討していることもあわせて伝える方針だ。

 だが、米政府はシュワブ沿岸部に移設する現行案の履行を求めており、解決の見通しはたっていない。来日中のグレグソン米国防次官補は25日、長島昭久防衛政務官と会談。長島氏が「厳しい状況の中で、皆が納得できる案に到達できるよう努力したい」と説明したのに対し、グレグソン氏は「それを待ちたい」と述べるにとどめた。(25日付産経新聞「シュワブ陸上案軸に対米交渉をスタートへ 普天間移設で政府」)


 ■責任の取り方は総辞職しかない

 揺れに揺れ、迷いに迷った政府の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設案は、いよいよこれでまとまるのだろうか。政府は、先の衆院選で鳩山由紀夫代表(当時)ほか、民主党の幹部が繰り返し主張してきた県外移設の公約に反して、キャンプ・シュワブ(同県名護市)陸上部に600メートル級のヘリパッド(離着陸帯)を建設する代わりに、現在の普天間飛行場の基地機能の5割以上を県外に移設することで沖縄県民の理解を求めたいものと見られる。このほか、うるま市のホワイトビーチ沖を埋め立てる案も同時に、米側に提示するという。いずれの案も、「最低でも県外」と表明してきた鳩山首相の一連の発言に齟齬が生じるほか、マニフェストで堂々と掲げた社民党の福島瑞穂消費者・少子化担当相の矛盾もはなはだしい。

 2.日米同盟の強化に反対し、多国間の安全保障システムを構築します

 ○米国に在日米軍再編についての再協議を求め、沖縄などの米軍基地の縮小・撤去をすすめます。普天間基地の閉鎖・返還を求め、辺野古への新基地建設など、基地機能の強化に反対します。「グアム移転協定」の廃棄を要求します。(社民党衆議院選挙公約2009「マニフェスト」より)


 説明はいらない。福島氏の辞任はもはや、不可避である。加えて、これまで政府案のとりまとめを担ってきた平野博文官房長官の進退も当然、問われてくるだろう。

 普天間問題以外でも、内閣はガタガタだ。本日発売の「週刊新潮」で、一般女性に議員宿舎のカードキーを貸与していると報じられた中井洽国家公安委員長は、防災担当相を兼務しているのにもかかわらず、福島県で発生した震度5弱の地震の際、同女性と映画館で密会するなどして対応が遅れたとの指摘もされている。また、郵政改革で、「新トロイカ」の鳩山首相、菅直人財務相、仙谷由人国家戦略相と対立し、閣内で孤立している亀井静香郵政・金融相の辞任ないし、更迭もありうる。亀井氏率いる国民新党は今後、参院選を前にいっそう攻勢を強めていくものと見られる。そこに普天間問題の責任を取って、首相の女房役である官房長官、閣僚の同時辞任となれば、内閣の首はもうつながらない。自分で自分の首を絞め続ける茶番劇の終演は、内閣総辞職で飾るしかない。そして、それはそう遠くないはずだ。

 ■変革至上主義に踊らされた沖縄県民

 以前、小欄で「変革至上主義の民主党」と題して、民主党の体制や政策を批判したが、まさにその通りになってきているではないだろうか。政権の座を十中八九掌中に収めた選挙前に、調子に乗って普天間基地移設現行案を変更すると宣言したばかりに、日本や東アジアの安全保障体制や沖縄県民の安全確保という視点が抜け落ちた案しかまとめられなかった。変革至上主義に傾倒するあまり、本来の目的を見失ってしまい、現行案よりできの悪い案をこうして通さなければならなくなってしまったのである。最も迷惑なのは、鳩山政権によって踊らされた沖縄県民ではないか。これは八ッ場(やんば)ダムの建設中止問題と同じ構図である。県民にとって――国家的視点を除いて、自らの生活のみを純粋に考えれば――、米軍基地がないに越したことはないだろう。それを「なくしてあげるよ」と囁(ささや)かれれば、期待したくなるのも無理はない。いったんは受け入れに賛成したものの、民主党の阿諛(あゆ)によって多少の動揺が生じ、この度反対に回ったという県民には深く同情する。民主党が沖縄を弄んだ責任は重い。

 鳩山首相ほか閣僚や与党議員が夢見、記事でも長島昭久防衛政務官が語っている「皆が納得できる案」は、残念ながらない。連立政権は、福島氏や辻元清美国交副相の所属する社民党から民主党の松原仁衆院議員や渡辺周総務副相まで種々様々な面々だ。非武装中立論者から自主防衛論者までいて、米軍基地問題に一致点が見つかるはずがない。どう頑張っても、最初から無理な話だったのである。その当然の結果が今、下ったにすぎない。米軍が現行案以外を呑むかは未知数で、さらにこじれる可能性は高い。やらなければならないことはやらず、やらなくてよいことはやる――民主党が政権を担う力は、やはりなかったのである。

クーデターにつながる極めて危険な思想

 北沢俊美防衛相は13日、長野市での会合で、陸上自衛隊の連隊長が「同盟関係は『信頼してくれ』などという言葉で維持されるものではない」と発言した問題について、「一番の指揮官である首相の言葉を揶揄(やゆ)する発言を幹部自衛官がすることは許し難い」と厳しく批判した。防衛省はすでに連隊長を注意処分としているが、北沢氏は15日に火箱芳文陸上幕僚長にも直接、注意する。

 北沢氏は、連隊長の発言は外交における政府の意思決定をないがしろにする行為だとして、「クーデターにつながる極めて危険な思想だ」と指摘。「(こうした行為で)規律が乱れ、組織が機能しなくなると、独断専行や下克上が起こる」と強く戒めた。(14日付朝日新聞「陸自連隊長発言『首相を揶揄、許し難い』 北沢防衛相」)


 日米同盟の堅持を希求する自衛官とまさに反故にせんとする元社会党員・北沢俊美防衛相――いずれが「クーデターにつながる極めて危険な思想だ」ろうか。鳩山由紀夫首相をはじめとする内閣の怠慢によって生じたこの齟齬こそ大きな問題ではないか。鳩山氏はこれまで米国との同盟そのものをどうこうすると言ったことはない。つまりは、堅持するということである。そうであるにもかかわらず、この発言を退けるとはいったい何ごとか。米国との関係を根本的に考え直すと言っているのに自衛官だけが堅持しようとしたのなら問題だろうが、そうではない。言行が一致しない首相に対し、首相の発言に精一杯、適(かな)う行動をしたまでだ。本来、正すべきは首相の背約である。

 この北沢氏は、過去に田母神俊雄前空幕長が参議院外交防衛委員会に招致された際、委員長として出席し、冒頭以下のような発言を行っている。

 本日は、参考人として、前防衛省航空幕僚長田母神俊雄君に御出席をいただいております。

 この際、田母神参考人に一言申し上げます。

 現在、本委員会ではいわゆる補給支援特措法改正案を審議しておりますが、今般、参考人の論文をめぐる問題を機に、我が国の文民統制に対する国民の懸念が高まり、その在り方が問われる事態となっております。

 本日、参考人に出席を求めた趣旨は、国民の代表機関たる国会の場において、政府に対し、この問題をただす一環として招致したものであり、決して、本委員会は、参考人の個人的見解を表明する場ではありません。

 参考人におかれては、この点を十分に理解し、質疑に対し簡潔に御答弁をいただきますようお願いをいたします。

 さらに、本日の委員会の質疑に当たって、質疑者並びに答弁者に対し、委員長から一言お願いをいたします。

 今回の前航空幕僚長の論文事案は、制服組のトップが自衛隊の最高指揮監督権を有する内閣総理大臣の方針に反したことを公表するという驚愕の事案であり、政府・防衛省において文民統制が機能していないあかしであります。このような中で国民が文民統制の最後のとりでとして期待するのは、国会であります。

 昭和の時代に、文民統制が機能しなかった結果、三百数十万人の尊い人命が失われ、また、国家が存亡のふちに立たされたことは、忘れてはならない過去の過ちであります。

 国家が存亡のふちに立った最初の一歩は、政府の方針に従わない軍人の出現と、その軍人を統制できなかった政府・議会の弱体化でありました。こうした歴史を振り返りつつ、現在の成熟した民主主義社会の下において、国民の負託を受けた国会が、その使命を自覚し、もって後世の歴史の検証に堪え得る質疑をお願いする次第であります。(平成20〈2008〉年11月11日参議院外交防衛委員会「会議録」より)


 ここに国会という国権の最高機関において歴史を真摯に顧みる絶好の機会を逸したのである。いうまでもなく、田母神氏が更迭されたのは、文民統制が機能した結果である。更迭理由の正誤にかかわらず、政治家が任免権を持ち、自衛官がその指揮・命令下にあったという何よりの証左であるはずだ。それを「政府・防衛省において文民統制が機能していないあかし」とは不見識もはなはだしい。

 そして、何よりの不見識は、「個人的見解を表明する場ではありません」と田母神氏の口を封じておきながら、「文民統制が機能しなかった結果、三百数十万人の尊い人命が失われ、また、国家が存亡のふちに立たされた」「国家が存亡のふちに立った最初の一歩は、政府の方針に従わない軍人の出現と、その軍人を統制できなかった政府・議会の弱体化」という委員長の「個人的見解を表明する」にとどまらず、一方的な歴史観を押し付けているところにある。委員会を統轄する委員長という立場にありながら、このような不公正な議論に火をつけるような司会進行をするのであれば、もはや委員長たる資格を有していないといってよいだろう。公平・公正な議会運営こそ委員長に求められているはずだ。

 その人が今、防衛大臣の職にある。先の朝日新聞の記事では、「独断専行」「下克上」にまで言及している。この指摘は社会党によく似合う。これらは「プロレタリアート独裁」ということばと符合するからだ。国民が恐れる「極めて危険な思想」があるのだとすれば、まさにこの状態ではないだろうか。

第二の田母神問題か

 北沢俊美防衛相は12日午前の記者会見で、陸上自衛隊第44普通科連隊の隊長が「『信頼してくれ』という言葉だけで(日米同盟は)維持できない」と発言したことを受け、この陸自幹部の処分を含めて対応を検討していることを明らかにした。陸自に対し詳細な事実関係を調査し、報告するよう指示している。

 北沢氏は「(自衛隊の)最高指揮官の言葉を引き合いに出していることから、何らかの処置をするつもりだ」と指摘。さらに「意図がなくても、国家意思にかかわることを指揮官として公式にいうことに対する規律の問題など、シビリアンコントロールの観点から、きちっと整理する必要がある」と強調した。

 鳩山由紀夫首相が昨年11月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、オバマ米大統領に「トラスト・ミー(わたしを信じて)」と述べたことが国内外で批判を受けた。陸自幹部は「首相の発言を引用したり、批判したわけではない」とコメントしているが、北沢氏は首相の発言が念頭にあったと断定した。

 陸自幹部の発言は10日、宮城県の陸自王城寺原演習場で始まった米陸軍との共同訓練開始式での訓示の中でのこと。(12日付産経新聞「北沢防衛相が陸自幹部の処分を検討 『信頼してくれでは同盟は維持できない』発言で」)


 気にはなっていたが、政府が主(おも)だった動きをしていなかったことで成り行きを冷静に見守ってきた。が、どうやら処分を検討しているようなのである。なんらかの処分が下されれば、生命を賭して国を守る自衛官の言論がまたも封殺されることになる。これは第二の田母神問題である。

 記事でいう「隊長」とは、一等陸佐の中沢剛連隊長のことである。北沢俊美防衛相曰く、連隊長が訓示で述べた「『信頼してくれ』という言葉だけで(日米同盟は)維持できない」ということが、シビリアン・コントロールの上で問題なのだという。しかし、これこそが国防の最前線に立つものの良識ではないだろうか。相手国の首脳に対し、「トラスト・ミー」と言った数時間後にその発言を反故にする宰相がいる国などまともな国家でないと思われて仕方あるまい。口先だけではなく、行動で示すことは当然にして重要だ。それをこともあろうに行動をしないばかりか、発言そのものを翻(ひるがえ)すということはふつう考えられない。それを平気でしでかしたのが、日本国首相・鳩山由紀夫氏だ。しかも、この件に関して首相の口からまともな謝罪や反省の弁をまだ聞いていない。まず、処分されるべきは最高指揮官・鳩山首相であるはずだ。

 自衛隊幹部の発言は重い。これはたしかだが、「重い」というのは何も発言してはならないということではない。しかも、今回のこの発言は訓示のほんの一部である。また、あからさまに批判したものでもない。むしろ日米合同演習に臨む隊員を鼓舞したものととるのが至当であろう。もとより国防に対する自身の考えを表明し、真剣に議論することは必要である。そうでなければ、防衛に疎(うと)い大臣と一部の研究者らしいものだけの合議によってのみ決まることになってしまう。今、最前線に立つものの声を聞くことを怠って、現状を正しく認識することはできない。聞いた上で政治家が判断する。これが文民統制(シビリアン・コントロール)である。闇雲(やみくも)に自衛官から発言権を奪うのは文民統制ではなく、圧政そのものだということを北沢防衛相にはまずご認識いただきたい。あなたが憎む戦前・戦中の日本も、ナチ・ドイツも、みな文民統制である。文民統制が戦争を防ぐのではない。政治家の英断が戦争を防ぐのである。

 その上、これまで引退された元自衛隊幹部の発言を拝聴すると正論が多い。第一線で国家の危機に対峙してきたものの認識は、「平和ボケ」し、机上でしかものを考えられないわれわれとはちがい、現実的で識見がある。何も彼らは引退したから良識人になったのではない。ほとんどすべては自衛官時代の訓練や活動で培ったものである。なぜ政治家はもっと彼らに親しみと誇りを投射しないのだろうか。ほとんどの政治家よりも国防に対する思いは強いし、固い。「友愛」を信じる愚かものなどおそらく皆無であろう。なぜ指摘されたのか、真摯に耳を傾けようとしないのはまことに不見識である。

 いずれにしても、処分は不当である。連隊長は文民の命令に背いて行動したわけではない。北沢氏は、政府の方針に背く言論を排除してしまって、民主主義が成立するとでも思っているのか。政権の迷走に心を痛める見識ある自衛官に民主主義への非常な憂慮をもって喝采を送りたい。

見えてきた通常国会の全貌(下)

 ■ぞっとする朝日新聞世論調査

 永住外国人に地方選挙で投票する権利を与えることに賛成する人が60%にのぼることが、16、17日に朝日新聞が実施した全国世論調査(電話)の結果わかった。「反対」との意見は29%だった。

 政府と民主党は、地方選挙権付与法案を今国会に提出することで合意している。民主支持層では賛成が70%とさらに多く、反対は23%にとどまる。内閣支持層でも賛成70%、反対23%だった。

 自民支持層では賛成と反対がともに45%で並んだ。自民党内では反対意見が優勢だが、支持者の意識とは必ずしも一致していないようだ。

 世代別では、30、40代で賛成が7割台なのに対し、60代では54%、70歳以上では37%にとどまる。(1月19日付朝日新聞「外国人参政権に賛成60%、反対29% 朝日世論調査」)


 日ごろから偏向報道でおなじみの朝日新聞だが、どうやら世論調査もろくにできないようである。万一、これが日本国民の民意であるなら、国亡ぶ日はそう遠くないであろう。評論家の金美齢氏が台湾に別れを告げたときの心情がよくわかる。だが、これが意図的な報道であることを私は疑わない。「これが世論です。だから……」と言いたげな記者の顔まで見透かせる。なぜならば、多少質問内容は異なるが、16、17日に行われた産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、「今夏の参院選を前に、永住外国人に地方参政権を与える法案の成立に期待するか」との問いに対し、「期待する」が40.5%、「期待しない」が46.7%という結果が出ているからである。ちなみに毎日新聞世論調査では、賛成59%、反対31%である。むべなるかな、といったところだろう。

 ■帰化の簡略化も危ない

 以前からことあるごとに記しているように、永住外国人への地方参政権付与は、今国会最大の懸案であり、絶対に成立させてはならない。亡国の第一歩であると同時に、その足は二度と泥沼から抜けなくなる。この永住外国人への地方参政権付与はもちろんだが、反対派のなかにさえ燻(くすぶ)る帰化の簡略化も極めて危ない。これはちょうど夫婦別姓の愚と似ている。一定の「かたち」を取ることによって、人が人を思う心が涵養されるのと同様に、国を愛する心も一定の期間、一定の「かたち」を取ることによって育まれるものだと思う。これまで深く深く異国の地に根ざした根っこを日本に移植するのが、帰化であるからなおさらである。また、指紋押捺の廃止をも想起させられる。ふつうの人間なら指紋を採取されれば、悪いことはできないな、と思うのが当然であり、これはそう思わせるための一種の儀式であった。いったい推進派は、移動したければ移動できる本籍や住民票とは次元が違うことをどれほど真剣に考えているのだろうか。帰化の要件は、厳しくあるのが望ましい。

 ■外国人住民基本法から目を離してはいけない

 こんな法律ができたら、日本はとんでもないことになる。そのひとつが、外国人住民基本法案である。日本国憲法3章に延々と羅列された「権利」と「自由」を――たとえ性質上不可能であっても――外国人にも保障する。公務に就く権利や再入国の自由といった日本国民のみを対象としている権利や自由も保障する。社会保障や戦後補償も遡及的に適用する。また、「日本国籍者または永住資格を有する外国人の配偶者で、3年以上居住している外国人住民は、申請により永住資格が付与される」(5条3項)「外国人住民で引き続き5年以上居住している者は、申請により永住資格が付与される」(同条4項)ともある。要するに、5年いたら、みな永住者だ。しかし、彼らに与えられるものは、これだけではない。21条には、「永住の資格を有し、もしくは引き続き3年以上住所を有する外国人住民は、当該地方公共団体の議会の議員および長の選挙に参加する権利を有する」として、永住外国人にとどまらず、外国人住民にまで地方参政権を認めてしまっている。「外国人」への地方参政権付与法案だ。

 極めつけは、22条の「外国人人権審議会」の設置である。23条で国や地方に対して、暗に人権行政の整備を求めていることも勘案すると、外国人住民基本法とは、人権侵害救済法(人権擁護法)を含有している法案であることがよくわかる。これで日本は終わりになる。「人権」と「マイノリティー」が跳梁跋扈し、戦国武将も驚く「人権割拠」「マイノリティー割拠」の完成である。信長も秀吉も「人権」を武器にすれば、すんなり統一できたのに……と脂(やに)下がっている場合でない。「外国人」への地方参政権の付与と人権侵害救済法という社会を根底から歪める二枚看板の除幕式は、すでに間近に迫っているのである。
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オーデーベース

Author:オーデーベース
 顔と名前をお見せするその日のために、鄙見を認(したた)めてまいります。市政か、県政か、あるいは国政かわかりませんが、愛する日本と故郷のために勇往邁進することをお誓い申し上げます。

 人ひとりにできることは限られております。あるいは遺産も功績も何ら残せずに終えてしまうかもしれません。ただ、あのころの先人はよくやったと後世に云われたとき、その十把一絡げにされた先人のひとりにでもなれたのなら、それは大変喜ばしいことであります。子孫に少しばかりはわれわれを顧みてもらいたいなどというおこがましい希望はだれにでも起こりうるのではないでしょうか。それは、おおいに欲深い願望なのかもしれません。しかし、先祖を回顧していないわれわれだけが回顧されようなどという考えそれこそがおこがましいものであるにちがいありません。

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