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名古屋国有地売却問題

 昨日、「週刊新潮」の最新号が発売されましたので、転載をお許し願いたく存じます。ジャーナリスト・櫻井よしこ氏が「週刊新潮」に連載中のコラム「日本ルネッサンス」において、中国総領事館への名古屋国有地売却問題が取り上げられました。これまで小欄でも指摘してまいりましたが、櫻井氏の取材の結果、現在、「外務省の判断待ち」であることが判明いたしました。最下部に反対署名のご案内を記載いたしますので、併せてご一読賜りますようお願い申し上げます。

 都市の一等地を中国政府に売る計画は、新潟市だけではなく、名古屋市でも進行中だった。しかも、売り手は財務省、日本国政府である。

 売却予定地は、名古屋城近くの南向きの3万1,000平方メートルとその飛び地の2,800平方メートル、合計1万200坪を超える、都市に残された最後の超大型物件だ。国家公務員宿舎「名城住宅」と名城会館の跡地売却で、取得希望者の申請を4月15日から7月14日まで受けつけた。愛知学院大などを経営する学校法人愛知学院と名古屋中国総領事館が希望し、中国政府は南側の約1万平方メートルを希望する旨、財務局に伝えた。

 そもそも、この土地を、なぜ、いま売るのか。財務省東海財務局の国有財産調整官は語る。

「公務員宿舎の移転再配置計画に基づき、古い資産は売却し新しい資産に置きかえていきます。名城住宅の入居者は平成21(2009)年4月に退去し、新しい公務員住宅、城北住宅に入居済みです」

 つまり、公務員住宅を次々に建て替えるための売却かと問うと、「そうです」と、調整官は答えた。

 売却基準は買い手に公共的ニーズがあるか、申請が妥当かの2点だそうだ。公共的ニーズとは社会福祉法人や学校、大学などがその範疇に入り、中国総領事館はウィーン条約の相互主義に基づき接受国、つまり受け入れ国は相手国の要望実現に協力することになっているため、これも範疇に入るとの見方だった。

 しかし、相互主義といいながら、日本の在中国公館は全て賃貸である。他方中国公館は現在交渉中の名古屋と新潟を除いてすべて土地も建物も中国が取得している。

 ■国有財産を外国政府に売却

 東京港区元麻布の中国大使館は、約3,900坪もある。教育部と商務部と、各々の宿舎は730坪の土地をはじめ都内4ヵ所もすべて中国の所有だ。札幌、大阪、福岡、長崎の総領事館も同様だ。大阪の場合は比較的小振りの3ヵ所の土地にまたがっているが、その他の土地はいずれも1,000坪から1,500坪に上る。現在、中国が画策中の新潟市と名古屋市での土地買収が実現すれば、これまでに取得した各総領事館の不動産より更に広大な5,000坪級の土地を中国は手に入れることになる。

 こんなに不公平でも売るのかと問うと、調整官はこう答えた。「現在、中国側は貸しビルで業務をしています。自分の土地をもちたいという要望は理解出来ます」

 一等地の宿舎に安価な家賃で住み、新宿舎を近くに作り、その経費回収を急ぎたい官僚らは、眼前のおカネの流れの収支を合わせるのに精一杯で、国土の外国政府への売却が国益に適うのかと考えることもない。

 名古屋市長の河村たかし氏が語る。

「国有地払い下げの権限は国にあるんです。土地利用計画の決定権は地方自治体にありますが、国がどうしても売るといったら、最後まで反対出来んでしょう。尖閣の領海侵犯事件の後で、市の一等地を中国に渡すなど市民県民は許しませんよ。慎重のうえにも慎重にしてほしいと、民主党に申し入れ、凍結してもらいました」

 9月21日まで財務大臣政務官として同件を担当した愛知選出の古本伸一郎衆議院議員は語る。

「河村市長とは随分、話し合い、彼が売却を快く思っていないことは知っています。そこで私は中国側に、市の都市計画課や議会、地域の区長ら関係者に説明し、了解を取りつけるよう注文をつけました。その件はクリアしたと、報告を受けました」

 しかし、市中心部の国有財産を外国政府に売却することは地方の都市計画課が決めることではないだろう。古本氏も語る。

「確かに一出先機関が決めることではありません。従って経緯は大臣に報告し、了解を得ています」

 なんと、野田佳彦財務大臣も了承済みだというのだ。但し、古本氏は同件の最終決定前に、内閣改造で政務官を離れ、後任の吉田泉氏に引き継いだ。その間に中国が尖閣の領海侵犯事件を起こし、蛮行の限りを尽したことで、河村氏は、民主党に、土地売却の凍結を申し入れた。新財務大臣政務官の吉田氏が説明した。

「9月21日に政務官に就任し、古本氏から受けた引き継ぎで、私は土地売却は凍結すべきだと理解しました。6月に、日本側から中国側に、売却出来るのは南向きの3万1,000平方メートルの区画の北側と飛び地だと伝えています。中国側はこの案に乗って来ず、8月に、3万1,000平方メートルの区画の北側だけでなく南側も買いたいと言ってきました。以来、彼らとのやりとりはないのです。9月27日の政務三役会議で同件を野田大臣に報告し、当面見合わせることにしました。現在、この件は、事実上、外務省の判断待ちです」

 外務省では副大臣の伴野豊氏が担当だ。氏に問うと、生憎、取材に応じる時間がいまはとれず、翌週に回答するとのことだった。

 ■首相を続けたい私益の心

 一体、名古屋の土地の中国への売却話はどうなるのか。現時点の状況を直接の担当者、前出の国有財産調整官に問うた。

「凍結はされていません。審査中です。結論はいつかはわかりませんが、早いに越したことはありません」

 新宿舎建設の資金回収のため、相手構わず早期に国有地を売ることを望んでいるともとれる回答だ。一方、政治主導を掲げる民主党は、一部の政治家が中国への土地売却の深刻な負の影響を懸念しながらも、売却中止を決断できずにいる。

 超党派の領土議連事務局長を務める衆議院議員、松原仁氏が憤る。

「国有地売却については、2つの理由から慎重にならざるを得ません。第一は、中国は経済大国で先進国入りしたともいえますが、他方、あの国には言論の自由もない。国際的規範も守らない。我々とは全く異なる価値観を持つ国に土地を売るのは極めて慎重であるべきです。

 第二の理由として、国有財産売却の是非を問うべきです。売るにしても、景気低迷の中での安価な時価で売ることは許されません」

 水源と森林を守るための2本の法案を、国会会期末に上程した自民党参議院議員の山谷えり子氏も指摘した。

「こうした大事な法案の審議を全く行わず、菅さんは早々と国会を閉じました。菅政権に水資源や森林法どころか、都市部の土地売却について何らかの指針を打ち出す気があるのか、全く見えてきません」

 菅直人首相は、10月15日、参院予算委員会で、外国による土地取得の規制について「是非勉強して考え方をまとめてみたい」と述べた。だが、その法案の審議さえせず、国会を閉じ、いま、選りに選って、社民党と組み、数合わせに走る。政策も戦略もない。あるのは首相を続けたい私益の心だけだ。(「週刊新潮」12月16日号「日本ルネッサンス」より)


 ※櫻井氏も警鐘を鳴らす名古屋国有地売却反対署名にご協力いただける方は、こちら(PDFファイル)より署名用紙をダウンロードしていただき、〒457-0014 名古屋市南区呼続5-13-15 吉原電機商会までご郵送ください。
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買われる領土、名古屋城下

 近年、土地を求めて日本に進出してくる外国資本が少なくない。長崎県の対馬で、自衛隊基地に隣接する土地が韓国資本に買収されたことは記憶に新しいが、豊富な資源を持つ北海道においても、買収の動きが慌しいという。対馬に関しては、2005(平成17)年に韓国の馬山市議会が対馬を韓国領と宣言する「對馬島の日」条例を制定、2008(平成20)年には、韓国の国会議員らが「対馬返還要求決議」なるものを韓国国会に提出するなど一部の韓国人が対馬の領有権をも主張し始めており、既成事実化するねらいも透けて見える。

 このような時勢にあって、資源や安全を保障するに当たって肝要となる土地を外国人や外資に取得されないよう努めることは、国家の基本任務のひとつといえる。だが、政府はこれに関してまったく後ろ向き、麻生太郎内閣時代に国会で取り上げられた際も、首相は規制を設けることに難色を示していた。現在、この問題に熱心に取り組んでいるのは、超党派議連「日本の領土を守るため行動する議員連盟(領土議連)」ら一部の国会議員にすぎない。このままでよいのだろうか。

 領土議連の会長である山谷えり子参院議員がかつて国会で取り上げたように、大正時代に制定された外国人土地法を生かすのもその一助となるのではないか。4条では、「国防上必要ナル地区ニ於テハ勅令ヲ以テ外国人又ハ外国法人ノ土地ニ関スル権利ノ取得ニ付禁止ヲ為シ又ハ条件若ハ制限ヲ附スル」としているが、この条文で授権されていた「勅令」が戦後、廃止されてしまったため、現在では効力を持たない。だが、「勅令」は「政令」と読み替えてよいとされているため、新たに政令を定めることで、法改正なしに現状を改善することができる。

 これに対しては、憲法29条やWTO(世界貿易機関)の基本原則である「内国民待遇」に反するとの見解が示されているが、外国人の権利に関するこれまでの諸判例に鑑みても、この程度の財産権の制限は許容されるだろうし、国防上に限って土地の取得を制約することはすでに各国も採用している。そればかりか、後者のWTOについては、同法1条で「帝国臣民又ハ帝国法人ニ対シ土地ニ関スル権利ノ享有ニ付禁止ヲ為シ又ハ条件若ハ制限ヲ附スル国ニ属スル外国人又ハ外国法人ニ対シテハ勅令ヲ以テ帝国ニ於ケル土地ニ関スル権利ノ享有ニ付同一若ハ類似ノ禁止ヲ為シ又ハ同一若ハ類似ノ条件若ハ制限ヲ附スル」と相互主義の立場を取っている。同条については、「勅令」が定められた形跡がないため、長きにわたって形骸化していたものと推察されるが、森林や水源地を守るためには、これに関する政令の制定を検討する必要もあると思われる。

 また、アメリカには「包括通商・競争力法(包括通商法)」という一般法が存在し、安全保障上、重要な土地が外国人、または外資に買収された際には――事後的であっても――、大統領が差し止めを命じることができるとされている。翻って、わが国の外国人土地法には、対馬のようにすでに買収された土地に関する規定はない。前述の政令の制定で応急処置をしたあとは、日本版「包括通商法」の制定に向けて動き始めることが求められる。

 開国して間もない日本では、そもそも外国人の土地所有自体が認められていなかったが、国力や国際競争力の増強に伴い、門戸を開放。1925(大正14)年に外国人土地法が制定された。それからわが国土はどうなったか。名古屋市では、そのシンボルである名古屋城下の国有地が中国総領事館の懐に入ろうとしている。現在、中国総領事館はそこから南東に約1kmの東区東桜に300㎡の領事館を構えている。だが、今回総領事側が希望している名城住宅跡地はおよそ1万㎡だ。

 この地は国防上、必ずしも重要な場所とはいえないが、それでも名古屋市の枢要地のひとつであり、自衛隊に治安出動を要請する愛知県知事も構えている。売却を進める東海財務局や神田真秋愛知県知事、河村たかし名古屋市長、愛知県・名古屋市議会議員は、治外法権が認められる領事館にこれだけ広大な土地を売り渡すことの意味を心得ているのだろうか。ジャーナリストの櫻井よしこ氏によると、新潟でも「市中心部の万代小学校の跡地約5,000坪を購入し総領事館を設置」(「週刊新潮」11月11日号「日本ルネッサンス」より)することが検討されているという。心ある全国のみなさまには、ご自身の郷土の実態をご確認いただくとともに、名古屋の国有地売却反対署名にご協力いただきたい。

 ※名古屋国有地売却反対署名にご協力いただける方は、こちら(PDFファイル)より署名用紙をダウンロードしていただき、〒457-0014 名古屋市南区呼続5-13-15 吉原電機商会までご郵送ください。

国を売ってまで遊びに行きたい日本人

 日本人9人がロシアのビザを取得して北方四島の国後島に入ったことを、ロシア国境警備当局が24日確認した。北方領土は日本固有の領土とする日本政府は、ロシアビザでの日本人の渡航はロシアの実効支配を認めることにつながるとして、1989年の閣議了解を基に自粛を求めている。岡田克也外相は同日、「事実なら極めて遺憾。旅行者、業者に厳重に抗議しなければならない」と述べた。

 ロシア当局者によると、一行は日本人9人とロシア人ガイドとみられる1人の計10人で、23日にサハリン南部のユジノサハリンスクから空路、国後島の古釜布(ふるかまっぷ=ロシア名ユジノクリリスク)に入ったという。

 北方領土への渡航は通常、日ロ両政府が合意した「ビザなし交流」の枠組みで行われている。2002年には市民団体ピースボートの一行530人が国後島を訪問したが、この時はロシア側との独自の合意により「ビザなし特別手続き」で上陸。その際も外務省は「ツアー強行は誠に遺憾」と外務報道官談話を発表した。(24日付朝日新聞「国後島にロシアビザで渡航 日本人観光客9人」)


 福岡市の旅行会社が企画した観光ツアーの参加客らがロシアの査証(ビザ)を取得して、国後島を訪問していたことが23日、わかった。ロシアのビザを用いて北方領土を訪れることは、ロシアの主張する領有権を認めることになりかねないとして、政府は1989(平成元)年の閣議了解に基づき、旅行会社に自粛を要請してきた。今回の旅行会社と旅行者は、政府の自粛要請を事前に知っていたとのことで、政府の指導を完全に無視したことになる。外務省ロシア課は調査に乗り出す方針だというが、これを機にロシアビザを用いた渡航を禁止する法整備を進めてほしい。

 この種の話題でいつも疑問を抱くのは、国を売ってまで自分だけが楽しみたいか、ということである。私の場合は国を売ってしまったら、その時点で間違いなく楽しめない。仮に百歩譲って、罪悪感を感じなかったとしても、国家や国民を貶めてまで己の歓楽を優先したいか。つまるところ、「公」の意識の欠落である。ツアーに参加したのは、全員が70歳以上の高齢者ということで、もはや付ける薬がない。高齢者のなかには、戦前のよき日本の精神を継承している方も多いが、踵を返したように、享楽主義や利己主義に浸ってきたものも多い。恥ずかしいとは思いませんか、と問うて差し上げたい。

 また、拉致問題や核、ミサイル問題を引き起こし、その解決をいたずらに先送りする北朝鮮に対して、国を挙げて制裁を加えているときに、外為法を犯して北に不正輸出を行い、自分だけ儲けようとするもの、あなたは横田めぐみさんのご両親のお顔を堂々と仰ぎ見られますか。竹島は韓国の領土だと教え込んでいる北海道の先生方、日本人としての体面を汚していませんか。こちらも問うて差し上げたい。

領土意識の欠落した国、日本(下)

 ■対馬を守れ

 対馬の領有権については、あれこれ説明を加えずとも、歴史の勉強でおなじみだ。代表的には、鎖国下に朝鮮通信使の中継地として一役買ったことだろう。だが近年、韓国の慶尚南道馬山市議会で対馬の領有権を主張する「『對馬島(韓国名)の日』条例」なるものが可決されたり、韓国国会に対馬の返還要求決議案が提出されるなどしている。また、韓国資本による度を超えた土地買収が叫ばれて久しい。韓国人による万引きや食い逃げなどの犯罪行為も頻発しており、地元住民もずいぶん手を焼いているという。犯罪以前にも、マナーの悪さや韓国本土からのゴミの漂着も対馬の抱える大きな問題だ。

 幸いにも、対馬の財部能成市長は、自衛隊の増員や強化に協力的だ。昨年には、防衛省に対して自衛隊の増員・増強を要請する嘆願書も提出している。韓国資本による相次ぐ不動産買収に心痛めるひとりだ。対馬の現状を直視し、正しく認識していれば、当然であるといえるかもしれない。対する政府はというと、麻生太郎前首相の在任中でさえ、韓国資本の土地購入に規制を設けることには否定的だった。であるからして、「友愛」を掲げる鳩山由紀夫首相にはこのような制限の設置など到底無理なのかもしれない。だが、対馬に駐留する自衛隊の強化は、友愛とは別問題として考えてほしい。対馬住民の理解はすこぶる深い。政府の一存で防衛体制の強化が見込めるのである。

 一昨年には、「真・保守政策研究会」と「日本の領土を守るために行動する議員連盟」を中心に超党派で、「防人の島新法制定の推進議員連盟」が結成された。国防面以外にも、「誘致企業に対する法人税の免除」や「地方交付税の国境離島枠の創設」などの税制面での優遇を含む地域振興策を盛り込んだ「国境対馬振興特別措置法」(通称防人の島新法)の制定は、対馬と日本の未来にとって急務だ。また、大正時代に制定され、長年眠っていた「外国人土地法」を活用することもありうるだろう。沖縄と正反対にある対馬の良識を酌み、危機意識を強めていかなければならない。

 ■自衛隊待つ与那国島の危機感

 与那国島に領土問題は存在しないが、防空識別圏問題というものがある。防空識別圏とは、領空より外側に防空上の必要から設定された空域のことである。与那国島では、台湾の防空識別権が島の西側3分の2、日本の防空識別圏が東側3分の1にあたる上空に引かれている。これはかつて駐留していた米軍が便宜的に東経123度で線引きしたのを、日本政府が沖縄返還後もそのまま引き継いだことに端を発する。きわめて異常な状況だ。過去には、南西航空(当時)の定期便が台湾の軍用機にスクランブルをかけられたこともあったという。一刻も早くこの状況を打開しなければならない。

 与那国島の前町長・故尾辻吉兼氏も、現職の外間(ほかま)守吉町長も、自衛隊の誘致に積極的である。だが、当の北沢俊美防衛相は否定的である。いったいこの防衛相に国防に対する意識はお有りか。これまでの判断、ないし発言からは、先の武器輸出三原則の見直し発言も本心とは思えない。防空識別圏の見直しを日台関係の最大の懸案として扱うと同時に、自衛隊の与那国駐留が待たれる。台湾は日本よりもはるかに主権意識が強い。中国との問題を抱えていることもあり当然といえよう。中国に物言えぬわが国としては、ややもすると台湾に対するシンパシーも強くなる。だが、言うことは言うのが台湾である。台湾が日本にとって大切な存在であるのは間違いないが、小国と侮れば痛い目に遭う。

 ■危機意識に欠ける尖閣諸島

 尖閣諸島は1885(明治17)年以降の現地調査を経て、1895(明治27)年、閣議決定によって正式にわが国の領土となった。その上、同年に締結された「下関条約」の2条に記載されている「台湾及び澎湖諸島」に尖閣諸島は含まれていない。それゆえ、現在領有権をあきらめていない台湾、中国ともに70年代に資源埋蔵が確認されるまで尖閣諸島の領有権を主張したことはなかった。ほしがり始めたのは、このあとからである。クリントン、ブッシュ両政権に続いてオバマ政権も、「尖閣諸島は沖縄返還以来、日本政府の施政下にある。日米安保条約は日本の施政下にある領域に適用される」としているほか、2002(平成14)年には、台湾の李登輝前総統(当時)が、「台湾にも中国にも属さない。尖閣諸島は日本の領土」と明言している。したがって、帰属の決定は容易であり、日本にあるといえる。

 問題はそれをいかに守り抜くかということに尽きる。このところ少しずつではあるが、尖閣諸島の警備体制が強化され始めている。中国政府が国内法で自国領としたのを皮切りに、中国人活動家らが度々不法上陸してきた過去があり、この対応はまっとうである。それでも、警備体制はいまだ脆弱であることに変わりはなく、陸に警察、海上には海上保安庁、そして紛争に備え、海上自衛隊の配置を速やかに再編すべきである。これらは、いずれも現行法の範囲内で十分可能なことである。北方領土に竹島――三度目の失敗は国家の存亡に直結する。

領土意識の欠落した国、日本(上)

 本日2月22日は、「竹島の日」である。1905(明治38)年2月22日に島根県知事によって所管を宣言する告示がなされたからだという。韓国によって不法に占拠された竹島を一日も早く取り戻したい。当然、負けず劣らず願うべき政府だが、政権交代後の政府の対応はというと著しく鈍い。本日催された式典にも例年通り、民主党所属の国会議員が出席することはなかったという。加えて先日には、竹島が武力攻撃を受けた場合に米国の防衛義務は生じないという政府の認識も明らかになった。

 政府は12日午前の閣議で、日韓が領有権を主張し、韓国が実効支配している竹島(韓国名・独島)について、日米安全保障条約に基づく米国の防衛義務は、現状では生じないとする答弁書を決定した。

 亀井亜紀子参院議員(国民新)が質問主意書で「武力によって不法占拠された竹島は(安保条約が規定した)『日本が武力攻撃を受けた場合』に当たらないのか」とただしたのに対し、答弁書は「現在の竹島は、わが国が施政を行い得ない状態にある」と指摘。米国が防衛義務を負うのは「日本の施政の下にある領域における武力攻撃」と説明した。(12日付時事通信「米の防衛義務、竹島では生じず=政府答弁書」)


 たしかに、日米安保条約5条には、「日本国の施政の下にある領域」とある。したがって、答弁書にある通り、「現在の竹島は、わが国が施政を行い得ない状態にある」という政府の認識も客観的に見たら相当であろう。だが、「施政を行い得ない状態」にあるからといって、共同防衛義務は生じないとして片づけてしまうのはあまりに迂闊である。まず、日本政府としては、米国にも防衛義務が生じなければ困る、とした上に立って、米国に対して安保体制の強化を働きかけるのが筋である。また、自助としては、竹島を再び「施政の下に」戻すこと。フォークランド紛争におけるマーガレット・サッチャーのように強く、凛として。よしんば、それがすぐには叶わなかったとしても、竹島が日本の領土である以上、武力攻撃を受けた場合は、単独であっても断固とした処置をとると宣言するぐらいのことはせよ。そういう矜持を示さなければならないはずが、今回も「友愛総理」らしくいかにも弱腰だ。政権移行後も散々軽侮されてきたのにもかかわらず。

 ■戻らない竹島

「韓国マスコミがまた竹島(韓国名・独島)問題で興奮している」

 から始まり、

「日本側の配慮に対し『韓国側も配慮を』などという発想は依然、まったくない」(いずれも昨年12月26日付産経新聞「韓国、竹島で非難キャンペーン “友愛外交”効果無し」より)

 と結んでいる。昨年末、ソウルから。このような記者の主観ともいえる記述が入るのも、産経新聞ならではである。もちろん、主は黒田勝弘氏。この件で韓国側が興奮したわけは、日本の新しい「高校学習指導要領解説書」に「竹島」という名前の記述を避けたにもかかわらず、日本側が従来からの領有権の主張を撤回しなかったからであるという。つまり、韓国世論は、日本が政権交代することによって領有権の主張そのものを放棄すると踏んでいたのである。ここからしても、記事のタイトル「“友愛外交”効果無し」ということがありありとわかる。一昨年発表された「中学学習指導要領解説書」には、「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ」とあった。今回、ここから大幅に譲歩したにもかかわらず、このありさまである。この事案は、友愛外交いかにひ弱なるかの証左であるといわねばならない。

 そもそも竹島がわが国の領土であることを疑う余地はまったくない。1618年、鳥取藩伯耆国米子の町人らが、幕府から鬱陵島への渡海免許を取得し、その中継地として竹島が利用されていたことがわかっている。つまり、わが国は少なくとも17世紀半ばまでには、竹島の領有権を確立しているということだ。現在まで韓国側にこれを覆すことのできる有力な資料はない。のち1905(明治38)年の閣議決定によって、竹島は「隠岐島司ノ所管」とされ、前述の通り、同年2月22日に出された島根県知事の告示によって、改めて政府により領有権が確定されたのである。これは国際的にも、きわめて有力な資料として認められている。竹島は一点の曇りもなくわが国の領土であったのだ。

 ところが、韓国は戦後になって初めて色気を見せ始める。1951(昭和26)年9月に署名されたサンフランシスコ平和条約のなかで、日本が放棄すべき地域に竹島が入らない見込みであることを不服として、韓国の梁裕燦(ヤン・ユチャン)駐米韓国大使は、平和条約発行の前にアチソン米国務長官宛ての書簡で、「我が政府は、第2条a項の『放棄する』という語を『(日本国が)朝鮮並びに済州島、巨文島、鬱陵島、独島及びパラン島を含む日本による朝鮮の併合前に朝鮮の一部であった島々に対するすべての権利、権原及び請求権を1945年8月9日に放棄したことを確認する。』に置き換えることを要望する」という要請を行っていた。これに対し、米国のラスク国務次官補は、「ドク島、または竹島ないしリアンクール岩として知られる島に関しては、この通常無人である岩島は、我々の情報によれば朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく、1905年頃から日本の島根県隠岐島支庁の管轄下にある。この島は、かつて朝鮮によって領有権の主張がなされたとは見られない」とする返書を送っている。にもかかわらず、1952(昭和27)年1月、李承晩韓国大統領の発した「海洋主権宣言」、いわゆる「李承晩ライン」をもって、竹島を強引に韓国に組み込み、1954(昭和29)年6月には、韓国沿岸警備隊の駐留部隊を竹島に派遣したことを発表(韓国内務部)している。以後、状況は変わらずである。

 韓国政府の策略は愚かである。「李承晩ライン」を引き、竹島を乗っ取ったところまでは、「日帝」も驚く大成功である。だが、そこからがやり過ぎた。いたずらに国民に反日感情を煽り、その多くはいまや対馬の領有権をも自国の領土だと信じ込もうとしている。ここまでしなければ、能天気な日本人は今ごろきっと、今を勝る勢いで、「日韓友好」を叫んでくれていたかもしれない。だが、ここまでくれば、いくら日本人といえども、黙っちゃいない。韓国政府は動く島「于山島」の欺瞞をすでに多くの日本人が知ってしまっていることを恥じ、潔く国際司法裁判所の審判を仰ぐべきである。この際、同じく韓国領土としたいのであろう対馬も一緒に諮(はか)ってみてはどうだろうか。対する「友愛」政府は快く引き受けてくれるだろう。
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プロフィール

オーデーベース

Author:オーデーベース
 顔と名前をお見せするその日のために、鄙見を認(したた)めてまいります。市政か、県政か、あるいは国政かわかりませんが、愛する日本と故郷のために勇往邁進することをお誓い申し上げます。

 人ひとりにできることは限られております。あるいは遺産も功績も何ら残せずに終えてしまうかもしれません。ただ、あのころの先人はよくやったと後世に云われたとき、その十把一絡げにされた先人のひとりにでもなれたのなら、それは大変喜ばしいことであります。子孫に少しばかりはわれわれを顧みてもらいたいなどというおこがましい希望はだれにでも起こりうるのではないでしょうか。それは、おおいに欲深い願望なのかもしれません。しかし、先祖を回顧していないわれわれだけが回顧されようなどという考えそれこそがおこがましいものであるにちがいありません。

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